横置き直列エンジン編

エンジンレイアウトの中で、横置き直列エンジンは、今日最も一般的な形式で、小型車を中心に多くの自動車に採用されています。
しかしその歴史は意外に浅く、一般化したのは1970年代以降のことです。この形式を最も早く採用し、成功した例は、イギリスのミニです。ミニは小さい車体に十分なキャビンスペースを得るために前輪駆動を採用し、そのためエンジンを横向きにレイアウトしたのです。多くの小型車メーカーが同車に注目しましたが、採用するにはいくつか課題がありました。

最大の問題は振動です。エンジンが横向きであるが故に、ロール振動がダッシュパネルを直撃する形となり、キャビン内部の不快な騒音、振動を発生させます。このため、未だに「FF車はだめだ。うるさくて運転できない」と言う人もいます。

しかし時代とともにボデー構造、防振材、エンジンマウント、そしてエンジン自体の防振の改善が進みました。1974年発売の初代ゴルフは、ミニが提示したコンセプトの完成形と言うべき車で、これ以降多くの小型車がゴルフを模倣したレイアウトを採用。前述の「FF車(=エンジン横置き車)はうるさい」との悪評で、及び腰だった日本のメーカーも、80年代に入って次々と同形式の車を発売しています。

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